品質保証部に向いた性格、向かない性格

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筆者は入社してたら、10年は品質保証部でした。

品質保証部には、性格の向き不向きがあります。総じて言えるのは、気が強く、俺が俺がみたいな性格を持ちつつ、コミュニケーション能力が高めな人が、うまく渡り歩いているような世界です。

また現場が好きな人が多い。

入社して最初は東京本社勤務となった品質保証部の総合職組であっても、工場への転勤が当たり前と思っている人が多く、転勤すらためらわない。

そして品質保証部は、入社したらずっと品質保証部を渡り歩くケースが多く、本社、工場を数年おきに行き来するので、みんな知っている人同士になり、仲間意識が非常に強い。

そんな環境下で、発言力もあるような人が出世していきます。

逆に品質保証部に向かないのは、真面目でおとなしい人ですよ。

このようなタイプは目立たず、柔軟性がなかったりして、組織内で浮いた存在になり、すみに追いやられたりします。

なぜなら品保とは、専門職ではなく、幅広い知識と、他部署を説得させ、動かして初めて自分たちの存在価値がでるので、発言力がある人が強いのです。

自分たちの部署では技術を持たず、開発部や生産技術、設備保全などに納得してもらい、動いてもらうしかない。

またトラブルは突然発生して、その場合、迅速に工程内をかけめぐり、ロットトレースなどを行い、すばやく火消しをしなければなりません。大きなトラブルおきれば、長時間の残業を余儀なくされます。

こんな状況でもフットワークの軽さと柔軟な対応ができる人が向いています。

そのとき、品証スタッフは、リーダーシップをとり、工場内の他部署を集めて、適切な指示を出したりして対応しなければなりません。工程の流れや設備のことも理解していないと、何も分からずに、現場を右往左往したり、現場から判断を求められても、その場を立ちつくすだけ。「確認します」で、判断もできない事態となります。

そしていまある出荷品をどうするか、つまり廃棄にするか、特採申請するか、だまで流すか、これを判断しなければなりません。

高度な経営判断です。

ちなみに特採とは、品質になんらかの不具合、例えば寸法や厚さが規格外あることは、分かっているけど、認めてくれとお客さんへ許しを得る行為です。

市場性つまり、規格外でも、お客さんが使う分には耐えることができる、そしてそのロットを納入しないと、再生産では間に合わず、ラインがショートするから、納品申請することです。

品質保証はこれだけでも、業務が幅広いことがわかったかと思います。

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