禁止行為を設定すれば、重大な品質トラブル、クレーム品はできない

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ここは逆転の発想で行きましょう。

工場では、作業標準は整備されていることでしょう。

これを守って、この通りの作業をすれば、きちんとした品質のものを効率的に、安全に作れるというものです。

しかし現場の作業員の人たちは、時に思いもよらない動作や行為をしてしまい、それがきっかけで大きな品質不具合になる場合があります。

スタッフが頭で考えた以上の想定外ということが起きえるのです。ここで威力を発揮するのが、禁止行為と呼ばれる逆の作業標準です。

要は、こういう行為は絶対にしてはいけませんよという作業内容になります。

この禁止行為さえ守っておけば、作業員のミスによる重大な製品不具合は起きません。とある部材を組み立てたり、貼り合わせたりする工程があったとしましょう。部材同士の粘着性があり、くっ付いてしまい剥がれにくくなってしまった。

このような時、とある作業員は水などを部材間に垂らして、はがそうとしたとします。しかし、その部材は水が付着すると、大きな物性の低下を招くものでした。

この場合の禁止行為は

「部材を剥す時は、所定の溶液Aを使用し、水や油を使用してはならない」

これが禁止行為となります。もっと簡単な例で行くと金属部品を目視で検査する、検査員がいるとします。素手で触ったら、さびます。

この場合の禁止行為は「部品を素手で触れてはならない」です。

太陽光で分解してしまう化学物質があれば「直射日光下に、部材を放置してはならない」

雨に濡れると錆が発生する製品であれば「屋外に製品をカバーをかけずに放置してはならない」このようにしてはならない禁止行為を1つの工程で10個くらい用意しておくのです。

作業員が覚えられる範囲で10個前後が良いでしょう。もちろん、なぜ?これを守らないといけないのかの理由も併記しておく必要があります。教育も定期的(1年/回)に行い、作業員が腹落ちするまで、浸透させます。必要に応じて、虫食い形式の理解度テストも行います。

毎朝の朝礼の時に、スクリーンに禁止行為の一覧表を映しておいてもいいです。当然ながら、管理監督者も禁止行為を理解し、工程内での日々の巡回時に守られているかをチェックしなくてはいけません。

これらの禁止行為は、顧客クレームや品質トラブルが発生するたびに、禁止行為に反映する必要があるかないかを品質保証部や、技術部と話し合いアップデートをしていきます。

これらのPDCAを繰り返すことによって強い工場が作られていくのです。

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